尼崎電車脱線事故

マスコミが無責任な煽り方をしているのが非常に気になる。ニュース23で出てた専門家、川島令三氏をはじめとして、鉄道に詳しくない方が専門家として出ているので信用できないとのこと。川島氏は鉄道のダイヤやサービスには詳しいが、具体的な車両のシステムや技術論については知識はあまりないらしい。鉄道事故の時に彼を出して喋らせるマスコミは信用できない。

要点をまとめると

・ボディが今主流の軽量ステンレスボディだろうがひと昔前の旧国鉄型の鋼製車だろうがマンションに衝突すれば同様に大破する(国鉄時代に設計・製造され、現在もJRで使用されている「新性能電車」はボディの鉄板が薄い)。

脱線事故は複数の要因が重なって起きるもの。従って車両の軽量化だけを問題とするのは間違っている。

鉄道車両は正面衝突以外の衝突を考慮に入れて設計されていないので、ステンレスだろうが鉄だろうが、側面は脆弱。また、戦車のように頑丈にしても被害を少なくすることは物理的に不可能。従って信号システムで事故を防ぐ方が現実的。

JR西日本の腐敗した体質や、私鉄との競合が激しく、スピードのみを重視されたことで事故が起こった。また運転で遅れを出した運転手は業務を降ろされ再研修などのペナルティが課せられ、上司からイジメにあって自殺した人もいるらしく、社員の士気やモラルが低下していて事故が起きた。

ということらしい。JR西日本の体質が今回の事故を引き起こしたともいえなくはない。また原因を車体の軽量化、コストダウン化に責任転化するのは見当違いのようです。うちの近く走ってる電車はみんなステンレスかアルミなわけですが、かといって欠陥電車だと過剰反応する必要もないようです。

2chの鉄道板では

事故や災害で遅れが出たからといってクレームをつける、定時で走るのが当然と思っている利用者の側にも責任がある。そうした社内、利用客双方のプレッシャーに現場が晒されて、遅れを取り戻すことだけが優先され、一番優先されるべき安全が疎かになった

という話も。安全とサービス、どっちを優先するのかという話ですが、鉄道の場合、これは分かりきったことだと思う。安全こそ最大のサービスでしょう。

最後に、事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

●参考サイト

ハインリッヒの法則
http://www.anzenkun.nishio-rent.co.jp/anzen/139.htm